【愛知】タイル名称統一100周年記念 巡回企画展「日本のタイル100年――美と用のあゆみ」が開催されています!

土とやきものの魅力を伝える文化施設 INAXライブミュージアムにて、タイル名称統一100周年を記念する巡回企画展「日本のタイル100年――美と用のあゆみ」が開催されています。

「建物の壁や床を覆う薄板状のやきものは、すべてタイルと呼ぼう」

100年前の1922(大正11)年4月12日、東京・上野で開催されていた「平和記念東京博覧会」に際して開かれた全国タイル業者大会において、陶磁器製の建築材の呼称が「タイル」に統一されました。

当時、「敷瓦(しきがわら)」「腰瓦(こしがわら)」「張付煉瓦(はりつけれんが)」「化粧煉瓦(けしょうれんが)」「タイル」など25以上もの名称が使われ、不便解消のための策でした。

また、博覧会会場内にタイルづくしの特設館が出展され、タイルが大々的にアピールされるなど、1922年は日本のタイル史に刻むべく特別な年であると言えます。

タイルの起源は、古代エジプトのピラミッド地下空間壁面を飾ったものだとされています。高温で焼かれるため水や火に強く、腐食しにくく汚れを落としやすい特性から、数千年の時を経て世界各地に広まったタイル。

日本では6世紀の仏教伝来とともに、神社仏閣や土蔵など建築物の床や壁にやきものが使われ始めます。

大きな転換点は、文明開化により西洋からタイルや煉瓦、テラコッタを用いた建築文化が伝わったこと。輸入品を手本にタイルの量産化が始まり、地震や感染症の流行などの大事を経ながら、生活様式の変化や都市化に合わせて日本独自のタイル文化が花開きます。

▲英国製の組絵タイルを手本に日本のタイルメーカーが制作したもの(33.5×35×4cm)撮影:梶原敏英

▲小森忍が東京・鳥居坂の岩崎小彌太本邸(1929年竣工)用として、山茶窯(愛知・瀬戸)で制作したタイル。撮影:梶原敏英

生活空間を守るとともに、心豊かに彩ることができるタイル。

今回の企画展では、名称統一以前までに醸成されてきたタイル文化の変遷を振り返りながら、台所、トイレや洗面所、銭湯・温泉、ビルや大学、地下鉄の駅、たばこ屋など、さまざまな場で多種多彩に使われてきた日本のタイル100年のあゆみが時代背景とともに紹介されます。

タイルの魅力に改めて気づき、その可能性を感じてみてください。

イベント名称 タイル名称統一100周年記念 巡回企画展「日本のタイル100年――美と用のあゆみ」
開催期間 2022年4月9日(土)~8月30日(火)
会場 愛知県常滑市奥栄町1-130
INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室
休館日 水曜日(祝日の場合は開館)
観覧料 共通入館料にて観覧可 (一般:700円、高・大学生:500円、小・中学生:250円)
主催 INAXライブミュージアム
企画 INAXライブミュージアム、多治見市モザイクタイルミュージアム、江戸東京たてもの園
WEBサイト https://livingculture.lixil.com/topics/ilm/clayworks/exhibition/japanesetile/

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