【富山】これからの時代をひらく。企画展「DESIGN with FOCUS デザイナーの冒険展」、富山県美術館で開催中

11月8日(土)から1月25日(日)まで、富山県美術館で企画展「DESIGN with FOCUS デザイナーの冒険展」が開催されています。本展は、20〜40代のデザイナー、アーティスト、建築家など、これからの時代を切り拓こうとする11組のクリエイターに光を当てる展覧会です。

20世紀の大量生産を支えた素材開発・技術革新を経て、社会の価値観や暮らしが大きく変化するいま、「どうつくるか」「何を残すか」があらためて問われています。デジタル技術の進展や、資源・環境の課題を背景に、創作への視点もより多角的になっています。

そうした状況のなかで、彼らが挑むのは、既存の答えに頼らない“実験”と“冒険”。素材や身体感覚、時間、呼吸、環境課題など、多様なテーマを起点に、デザインの可能性を広げようとする試みが並びます。

暮らしの手触りから、創造の新しいかたちまで

本展では、若いクリエイターたちが、素材や身体、環境との向き合い方を通して、既存の枠を超える表現に挑戦しています。

布にハサミを入れることで柄の表情を変えられるテキスタイル、動きと音を組み合わせて自然に深呼吸を促す卓上オブジェクト、音が音楽へと変わる瞬間を考えさせる作品など、日常と地続きの感覚から発想された展示が登場します。

また、通常は破棄される建築部材を再構成した椅子や、身体にまとうことができる新素材の「組子」など、素材循環や技術の拡張に挑む作品も見どころです。

いずれも、楽しさや驚きを入り口にしながら、その背景にある問題意識やリサーチの深さが伝わり、これからの創造のあり方を考えるきっかけを与えてくれます。

MARU。architecture 「思考のトンネル」
光井 花「PIXEL WEAVE」 Photo:横田 直亮
本多 沙映「Rebuilding Ocean Hue」 Photo:小野 奈那子
鈴木 啓太「JR城端線・氷見線の新型 車両」

クリエイターの声を聞く、全10回のトークイベント

会期中の土曜日には、出品クリエイターによるトークイベントも開催(各日14:00〜、会場:富山県美術館 3階ホール、参加無料・申込不要)。制作プロセスや思考の背景に直接ふれられる貴重な機会です。

  • 11/8(土) 後藤 映則(アーティスト)
  • 11/15(土) 鈴木 啓太(PRODUCT DESIGN CENTER 代表/プロダクトデザイナー/クリエイティブディレクター)
  • 11/22(土) 本多 沙映(デザイナー/アーティスト)
  • 11/29(土) 氷室 友里(テキスタイルデザイナー/アーティスト)、光井 花(テキスタイルデザイナー)
  • 12/6(土) 三好 賢聖(デザイナー/デザイン研究者)
  • 12/13(土) 松山 真也(プランナー/デザイナー/エンジニア/アーティスト)
  • 12/20(土) 新村 則人(デザイナー)
  • 1/10(土) 山本 大介(空間デザイナー)
  • 1/17(土) 進藤 篤(デザイナー/アーティスト)
  • 1/24(土) 高野 洋平・森田 祥子(MARU。architecture/建築家)

展示を見るだけでなく、「どのように考え、どんなプロセスでつくっているのか」を直接聞けるのは、美術館ならではの醍醐味。実務にもつながるヒントを得られる時間になりそうです。

展覧会名DESIGN with FOCUS デザイナーの冒険展
会期2025年11月8日(土)〜2026年1月25日(日)
会場富山県美術館 2階 展示室3・4
開館時間9:30〜18:00(最終入館17:30)
休館日:毎週水曜、11/25、12/29〜1/3、1/13
観覧料一般1,300円、大学生650円、高校生以下無料
参加クリエイターMARU。architecture(高野洋平・森田祥子)、氷室友里、光井花、本多沙映、三好賢聖、青沼優介+松山真也、山本大介、進藤篤、MAI SUZKI、後藤映則
[特別展示]鈴木啓太(PRODUCT DESIGN CENTER)
WEBサイトhttps://tad-toyama.jp/exhibition-event/19831

主催:富山県美術館、北日本新聞社、北日本放送

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