「#水の山行ってきた」天然水の工場は実はでっかい山でした!
サントリー天然水 奥大山ブナの森工場

記念写真

「ようこそ、水の山へ!」ということで、渇ききったこの現代社会で、私たちの喉と気持ちをいつも癒し潤してくれるサントリーの天然水の工場にやってきました。

ここは、日本で3つあるサントリーの天然水の工場のうち、鳥取県の「サントリー天然水 奥大山ブナの森工場」。今日はこのすてきな名前の工場で、天然水がどんなふうに作られているのか、またサントリーは本当に水と生きているのか?を学びたいと思います。

ミズクマ

「ぃらっしゃい!」と出迎えてくれたのは、CMなどでおなじみの青いクマさん。
しゃかいか!と似た色で親近感があります。
名前は「ミズクマ」といいます。

今日は水色ヘルメットの女、室谷多めでお届けします。

入場工場見学ツアーの参加証をもらいます。

4種類の参加証

かわいい鳥のイラストはいくつか種類があり、工場の周りに広がる森の中に住んでいる鳥があしらわれているそうです。

大山の模型

山のジオラマが登場。
ジャジャーンと登場したのは、この工場の名前にも含まれている奥大山(おくだいせん)の山々の模型です。大山は標高は1,709m、中国地方の最高峰で「伯耆富士」と地元の皆さんに親しまれている山。この大山の南の壁を見上げる中腹あたりにこの工場はあります。

工場の位置

サントリー天然水 奥大山ブナの森工場は、大山とそして山陰のマッターホルンとも呼ばれる「烏ヶ山」のさらに南にあり、日本海にある街からみると、奥にあたる地域なので「奥大山」と呼ばれているのだそうです。確かに最寄りの米子市街からも車でグニャグニャ国道を1時間ちょっと。「奥」大山って感じでした。

プロジェクションマッピング

この大山のジオラマに映し出されるプロジェクションマッピングを見ながら、雨が天然水になっていくまでの過程を学んでいきます。

試飲イメージ

天然水が生まれるまでには何年かかる?
そもそも天然水とは何なのか?サントリー奥大山の天然水は、品名では「ナチュラルミネラルウォーター」に分類されています。このナチュラルミネラルウォーターは、特定の水源から採水された地下水を原水として、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないというナチュラルウォーターのさらにその中でも特にミネラル分が一定量以上溶解した水を指します。

雨や雪が降って地下に蓄積しじゅわじゅわ〜(イメージです)と、ミネラル分がゆっくりと溶け出した地下水なので、長い時間が必要となります。そして、その時間たるやなんと!約20年と言われています。つまり今飲んでいるサントリーの天然水は20世紀に降った雨や雪が地下に染み込んだものなんですね。みんなが若く輝いていたあの頃♪の雨の水を飲んでいるってわけです。
つまり、大山が天然水を生み出すための巨大なろ過装置として機能しているということなんです。
天然水の水源である、南アルプス、阿蘇、そしてこの大山をサントリーが「水の山」と呼んでいる理由はこういう意味なのですね。

では、ミネラル分豊富な天然水になるためにもう一つ必要な条件は何か、というと、それは「ふかふかの土」なのだそうです。そう、そのままふかふかの土。先ほど20年もの時間をかけて山の中に染み込んでいくためには、硬い土よりも柔らかくふかふかの土が適している。

ふかふかの土

硬い土とふかふかの土で重さ比べ。全く違います、文字に表すと、「ずっしり」と「ふわっと」くらい違います。

実験

ほんまかいなー?
と答えを導き出すべく実験開始!
なんとなくふかふかな土の方が適していそうな気はしますが、土の質によって水の染み込み方やどれくらい差が出るのか、を検証する実験です。
ふかふかの黒い土(向かって左)VS 硬くて色の明るめの土(右)。
硬い土はグラウンドのあの土をイメージしてもらえれば良いかと思います。
しゃかいか!も手を挙げて参加させてもらいました。

実験結果

同じ量の水をそれぞれの土に注ぐと…こんなに違うぞ!
水をいくらでも吸い込んでしまいそうでまだまだ余裕、もっと来いバッチ来い〜という感じのふかふかの黒い土に対して、硬い土は余裕なくすぐに水が表面にあふれでてしまいました。これは土の密度の違いで、ふかふかの土はいわばスポンジのようなもの。この水を蓄える能力に優れたふかふかの土が、巨大なろ過装置である大山の表面にあるおかげで、雨や雪解け水が流れ出てしまうことなくゆっくりじっくり地下へ染み込んでいき、その間に水が磨かれていく、ということなんですね。

でもふかふかな土のある山なんて日本全国いくらでもあるんじゃないの?というそこのあなた。
実は大山がサントリー天然水の水源の一つに選ばれたのには「奥大山だから」というれっきとした理由があります。

大山

国立公園にも指定されている大山。現在も豊かな自然を保つことができているのは、大山が「神様の住む山」と言われるほど神聖な山だからです。
大山寺という寺が718年(奈良時代)に開かれ、山岳信仰の霊場や修行の地でもあったこの山は、明治時代まで山全体が寺領だったので、地元の人たちから尊び敬われていました。寺の関係者以外一般の人たちは立ち入り禁止、ほとんど手つかずのままの自然が残ることになりました。

ブナの木

奥大山一帯には、西日本最大のブナの森が残っています。
長い間大切に守られた、世界にも誇ることができるほどのこの原始な環境で、さまざまな生物が活動し植物が深く強く根をはり豊かな森を作る。そして、ふかふかの土の下で雨水や雪解け水として染み込んだ水が磨かれ、私たちにおいしい天然水を与えてくれる、というサイクルが生み出される場所、それが大山なんです。

1300

ボトルを横から見ると「1300」の数字になるマークがあります。
大山が開かれて来年2018年でちょうど1300年。サントリー奥大山の天然水のラベルにも、日が昇る山と1300という数字をモチーフにした「大山開山1300年」を記念したロゴがあしらわれています。

サントリー天然水 奥大山ブナの森工場は、建物だけではなく、長い間大切に守られてきたおかげで残った「ふかふかの土」が20年以上かけて、おいしい水を生み出してくれる、山全体がおいしい天然水の工場、ってことです。

見学イメージ

山と天然水の関係を学んだ後は、いよいよ製造ラインの見学です。

ライン全景

サントリー奥大山の天然水を作る工程は、ざっくりいうと「ペットボトルを作る」「天然水を充てんする」「ラベル貼りと梱包」と、3つです。

え、ペットボトルから作るの?
そう、天然水の工場はペットボトルから作っちゃうんです。
ペットボトルをこの工場の中で作る理由は、大きく2つです!
アウトソースしてできあがったペットボトルを運ぶときに二酸化炭素が排出されちゃうので環境に良くない(もちろん保管や運送コスト的も良くない)、ということが一つ目の理由。
もう一つの理由が、天然水を入れるボトルが清潔で安全でなければならないからです。

プリフォーム

ということでペットボトルを作るために必要なのがこれ。「プリフォーム」と言います。
このプリフォームを高温で熱して柔らかくした後、空気を送り込んで膨らせます。ちっちゃい方が550mlで使われるもので、大きなのが2リットルのペットボトルになります。
これらを洗浄し、傷がついていないか、形がいがんでいないか、強度の面で問題がないかなどをチェック。次の充てん工程へと進みます。

ペットボトルをきれいにする

続いては、天然水を詰める工程。
まずは、膨らんだペットボトルを殺菌、中を洗浄します。

天然水を詰める 充てん

ぐるぐる回っている機械で天然水を充てんします。
充てんする機械があるこの部屋の中は外よりも圧力が高くなっており、外からの空気が一切入らないようになっています。薬品の製造工程と同じレベルの無菌状態なんですって!
その後、殺菌&洗浄したキャップで閉じます。

最後はラベルを貼って、ラベルがゆがんでいないかなどのチェックの後、賞味期限の印字を行い箱詰めされて出荷。コンビニやスーパー、またおうちの冷蔵庫へ、約20年がかりで生まれた天然水がお手元に届くというわけです。

移動

続いての見学場所へ移動。

移動

到着したのは、雪室(ゆきむろ)です。
この雪はこの冬に奥大山地域で降ったもの(2〜3m積もることも!)で、積もった雪をこの雪室で保管。生産設備や空調の冷却に活用しています。とことん自然に優しい工場。

雪室の中

さむっ気持ちいいっ!
中は15度くらいなんだそうです。

試飲イメージ

そして、よっ!お待ちかねの試飲タイム!

「やっぱり20年は違うわ。ゴクゴク」喉の鳴りが違うわ。

試飲イメージ

試飲では「サントリー奥大山の天然水」に加え、もう一本選ぶことができます。
キリッと強めの炭酸が刺激的な「サントリー 南アルプススパークリング」!
透明なのにヨーグルトフレーバーで最初とてもビックリした「ヨーグリーナ&サントリー天然水」!みずみずしい甘酸っぱさが爽やか、まるで早起きした朝に食べるブルーベリーヨーグルト「奥大山のブルーベリーヨーグリーナ&サントリー天然水」!
の3つの中から一本選んでね。

試飲

せっかくなので、奥大山のブルーベリーヨーグリーナ&サントリー天然水をチョイス。

ブルーベリー農園看板

ちなみに奥大山のブルーベリーヨーグリーナ&サントリー天然水の原料となるブルーベリーは、
サントリー天然水 奥大山ブナの森工場から車で数分のところにあるブルーベリー畑で育ったものが使用されています。

ブルーベリー

天然水もブルーベリーも同じ大山の水で育ったんですね。

試飲タイム

奥大山すごいな、うめーなーと感心してご歓談タイム。
参加者の皆さんからは、質問、どの味が好きかというご意見や製品へのリクエスト、「サントリー天然水と私」といったエピソードトークや、天然水をいかに愛しているか?など、冷たい水への熱い思いが語られます。

小道への移動

再び外に出て行く先は、

奥大山小道

「奥大山小道(おくだいせんこみち)」という、遊歩道の散策。

小道イメージ

みんなでお揃いの天然水色の日傘をさして歩く、夏の昼&蝉の声。

ガイドさんいわく、「今日は天気に恵まれましたが、実はこの奥大山地域は、年間になんと200日も雨が降ります。『晴れていたらラッキー!』というくらい、雨や雪が多い地域なんです!」

小道イメージ

晴れていてラッキー。
年間降水日が200日。そういう意味でも水の山。

いろんな木

さまざまな植物が植えられています。

小道イメージ

未来の森には、工場敷地内や奥大山エリアに生息している植物のみが植えられています。

様々な生物 木漏れ日

今はまだ緑の「小道」だけど、70年後の将来には多種多様な生物が育つ森の緑のトンネルになる予定です。

お友達

一緒お散歩すると仲良くなりますね。

天然水の水プロジェクト

サントリーは、この奥大山はもちろん日本各地で植樹などの森林整備や調査、森の保全活動を行いながら、自分たちが天然水として工場で汲み上げる水の2倍以上の地下水を育む「天然水の森」プロジェクトを行っています。

手すりなど 参加証

見学のスタート時にもらった参加証やエントランスの階段の手すりの原料は、この天然水の森プロジェクトの森林整備活動で間伐した木を使用しています。

天然水の森プロジェクトは、原料となる天然水を絶やさぬために、「水の山」という大きな天然水の工場がきちんと機能するようにと、ずーっと先の未来につながる大切な活動です。

大山

大きな水の山「奥大山」!巨大な天然水の工場が目の前にバァーッと広がる。
今まで見た中で一番大きな工場かもしれません。
天然水ができるまでの長い時間に思いをはせ、天然水が育まれた空気を体全体で味わうことで、ああ、サントリーは本当に水と生きてるなぁ、そして、自分は水に生かされているなぁ〜♪とたっぷり実感することができました。

サントリー 奥大山ブナの森工場の皆さん、そして水の山のでっかい工場、ありがとうございました!!

しゃかいか!むろちゃんの工場見学ムービーも見てね♪

【詳細情報】

サントリー天然水 奥大山ブナの森工場

住所:鳥取県日野郡江府町大字御机字笠良原1177
電話番号:0859-75-6114
URL:https://www.suntory.co.jp/factory/okudaisen/
満席で工場見学ツアーに参加いただけないことがあるので、必ず事前予約の上でお越しください。
試飲製品や参加証等は時期により変更になる可能性があります。

(text:西村、photo:加藤、藤山、室谷)

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