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「お家で作るクッキーの味を」でも、それを工場で作るのはナカナカ大変!ユニークな商品を優しく真面目に作るクッキー工場 東ハト

ウェルカム

東ハトの関東工場にやって来ました!おなじみのキャラクター「キャラメルコーン君」がお出迎えしてくれます。よろしくお願いします!

記念写真

今日の見学は生協さんの工場見学「ラブコープ商品 工場・産地見学会」にお呼ばれして参加。日本生活協同組合連合会では、全国の会員生協の組合員さんや職員さんが集まって商品が作られている工場を見学する「ラブコープ商品 工場・産地見学会」を定期的に行っています。みんな元気いっぱい。しゃかいか!も負けずに頑張るぞ!

ぴよっちサブレ

今日、見学させてもらう商品はこちら。
CO・OPぴよっちサブレ、という生協で大人気のクッキー。

白衣へ着替える

さっそく白衣に着替えます。

白衣へ着替えてドキドキ

なんだかドキドキ、緊張するわ。でも、楽しみ!

工場長の説明

まずは工場長さんから会社と今日お邪魔している東ハト関東工場についての説明を受けます。
東ハトは楽しくいつも驚きをあたえてくれる商品を開発し続けているメーカー。しかし、楽しいだけではなく、食品を取り扱う工場なので、安全や衛生に関してはとてもキビシイ。
そして、製造ラインの見学の前にはフードディフェンスの仕組みや、原材料の管理、仕入れの際の受け入れ検査やアレルギー管理の方法などの説明から。身が引き締まります。

品質管理の説明

品質管理室は社長直轄の部署で、チェック機能をはたらかせています。
こちらは品質管理の担当者です。商品の品質や安全に関して同じ工場の中で製造、施設と工場全体をあげて取り組んでいますが、品質管理部門だけは社長直轄部門。同じ場所で働いていても、他の部門と同じ目線や同じ考えだと甘くなってしまい、あくまでお客さんに安全な食品をお届けする、そのチェック機能が働くようにという配置になっているそうです。

「きっとみんなうるさいなと思っていると思います!本当は優しくしたいし、優しいんですけど(笑)、立場的にお客様の立場でものを見なければなりません。工場ではベテランも多いので、若い人にとってはつらいかもしれませんが、部下たちにもそのような立場を忘れないように指導しています。引き続きお客様目線で続けていきます」とキッパリ。
食べる人の安全を守るって、設備やいろんな工夫や方法があると思うのですが、結局は作る人の意識なのだな、安全な食べ物に責任を持つ現場はとても大変なことなんだな、と実感しました。

真剣に聞く

聞く方も真剣です。

ビスケット棟入り口

ピリッと身が引き締まった後は、製造ラインへ。東ハト関東工場には作るものによって建物が分かれていて、今日お邪魔するのは「ビスケット棟」というところ。名前だけでワクワクします。

お客さんからの声

お客さんからの声。
イラスト入りで本当に愛されているのだなぁ、と思います。

お客さんからの声 品質方針

こういった掲示も見ることができます。
ユニークな製品を支えているのは、工場のみなさんがこういった思いを忘れないからなのですね。

衛生管理の掲示

いよいよ、製造ラインへ。
楽しそう。

ローラー掛け

だけど入るのはとても大変。

手洗い エアシャワー アルコール消毒 アルコール消毒その2

ローラー掛けに、手洗い、アルコール消毒、エアシャワーを経てやっと入場。
製造区域に入るだけで、この手間。従業員のみなさんは毎日入場するたびに、この決められた手順を必ず通過しないといけません。もちろん休憩やその他で出入りするたびに行う手続き、頭が下がります。今日の見学は人数も多いので、結構時間がかかります。

製造工程の説明

クッキーの製造工程は、(1)原材料の配合&ミックス、(2)生地を型で抜く「成型」、(3)焼き上げる「焼成」、(4)冷却、(5)目視検査、(6)個袋に包装、(7)金属検査その1、(8)外包装、(9)金属検査その2&重量検査、(10)箱詰め、です。
コープのぴよっちサブレの特長は、ご家庭の味をシンプルな原料と製法で工場からお届けすること。しかし、シンプルといえどもこんなに工程がたくさん。

原料の配合

まずは、原材料の配合とミックス。
決められた原料を混ぜ込んでいきます。「お家で子どもに手作りしてあげるようなお菓子」というコンセプトのぴよっちサブレで使うのは、国産100%の小麦粉・マーガリン・砂糖・バター・ショートニング・卵と塩、というどこのお家でもありそうなシンプルな材料、膨張剤や香料は使用していません。

原料のアップ

この「膨張剤や香料を使わずシンプルな材料で」というのは、実は製造現場からすると大変なことで、着色料や香料、保存料といった便利な素材を使わずに、素材本来の味だけで同じ味や見た目といった品質のものを作り続けなければならない、ということ。
そして、サクッとホロッというこのサブレの秘密はバターとマーガリンの絶妙な配合比率にあります。ここではその比率はもちろん書くことはできないのですが、食感に関係しています。バターはしっかりした食感を出すために、マーガリンはサクサク感を演出するために使われます。
この絶妙なバランスが、サクッとホロッと感の秘密なんです。

クッキーとサブレとビスケットの違いって何だと思いますか?
意識せずにクッキー、サブレ、ビスケットと呼んで美味しそうに食べている、そこのあなた!その違いを説明できますか。僕も今回お邪魔するまでまったく意識していなかったのですが、この見学で知ることができたので、説明させてください。
ビスケット協会では糖分と脂肪分の率の合計が40%以上の場合はクッキーと呼んでも良い、それ以下はビスケットと呼ぶというように、という区別をする決まりがあります。
つまり、ビスケットとクッキーの違いは糖分と油の量の違い。
ビスケットは油が少なくしっかりした食感で砕いて食べるイメージですが、クッキーは油分が多くサクサクとした食感になります。
パンとケーキに例えるとわかりやすいのですが、食感や固さ・油の比率でいうとパンがビスケットで、ケーキがクッキー、といえばイメージしやすいでしょうか?余計にわかりにくくなってしまいました?
そして、サブレはフランス語の「砂」が語源で(一説です)し、クッキーよりもよりさらさらした食感のものを指します。
この豆知識、ぜひどこかで披露しましょう!

道具を分ける

アレルゲンが含まれる原料は道具も分けなければなりません。
この配合に使うスコップのような道具は、原料によって使い分けられます。理由は「小麦」「乳」「卵」とアレルギーを含む材料だから。小麦は小麦のスコップで、乳は乳のスコップというように道具を分けて使うことで、混ざってしまうことを防いでいます。

成型

サブレの形になる「成型」という工程です。
型抜きされたぴよっちたちがどんどんピヨピヨと生まれて(イメージです)きます。

ぴよっちサブレ焼成前

実はぴよっちのこの目を入れるのがとっても大変だったんです。
ぴよっちが今の姿になったのは2016年4月から。その前後の違いはこの「目」。
「ぴよっちに目があるとかわいいのに」と寄せられた組合員の声から「目をいれなければ!」というミッションがスタート。お家のクッキーだと型抜きして、お箸か爪楊枝の先でピッと入れれば良いだけなのですが、工場で大量に作るとなると、製造側はなかなかの大騒ぎでした。

大変な理由その1は、新しい「目」入りの金型を設備に導入する際のコスト、そして、その2がもっとも大変なところなのですが、どこに目を入れるのか?問題。

ぴよっちの目

このぴよっちの目、位置は可愛く見えるところになんとなく決めた、ということではなく、何回も試作が重ねられました。それは目の入る位置によって、輸送の際の割れやすさに大きく影響するからです。より割れにくく、よりかわいい目の位置、として決められたのがぴよっちのこの目。かわいいつぶらな瞳には、東ハトさんの、ぴよっちへの愛情となんとかお客さんの声に答えようという誠実な姿勢が表れているのです。でも、食べるときは気にせず、サクッと食べてしまってください。

焼き上がり続いては焼成のステップ。焼かれた何千枚ものぴよっちたちが、どんどんいい匂いをさせて出てきます。

焼きたての試食

出来立ていい匂いだなぁ、食べたいなぁ、と参加者の心の声が漏れてしまったのか、本当に声に出したのかわかりませんが、東ハトさんのご好意で生まれたての香ばしいぴよっちをいただくことができました。アツアツのぴよっちをいただけるのは、ここだけ。来てよかったなぁという気持ちと、香ばしい風味が口の中に広がります。

試食その2

おいしゅうございました。

冷却

そして、冷却。
クッキーは焼き上げた時間と同じ時間だけ自然乾燥させるのが一番おいしいのだそうですが、こちらでは、その加減を調節するために冷風を吹きかけて冷ましています。

目視検査

こちらで行われているのは、目視検査です。

目視検査中

一枚一枚、目で確認しながら、美味しそうなのをパクッと、ではなく、割れや欠けがないか、焦げがついていないかを確かめていきます。機械ではできない微妙な作業なので人が行わなければなりません。サクッとホロホロした食感である分、ぴよっちサブレは割れてしまいやすい(崩壊性)のでチェックが大切。

割れたり欠けたり、焦げたりしたぴよっちサブレは、その後、飼料として利用されます。
「割れてもいいから、食べたいわ〜」という声が参加者からも出たのですが、販売する以上は商品のラベルや表示、管理もしっかり行わなければならないので、お得な割れサブレ的に販売はされていないのだそうです。しかし、設備の改善によって近頃は、割れ欠けなどの不良率はだいぶ減ってきているのだそうです。

個包装へ

次に個包装。

ライン

やさしくやさしく運ばれます。

ラインその2 ラインその3

機械で、金属などの異物が混入していないかのチェックを行い、

ラインその4

ひとつ一つ焼け具合や割れ、カケていないか?なども目視でチェックします。

個包装の機械 個包装

個袋に包装されます。

工場イメージ

トレイ詰めの後も目視チェックします。
ぴよっちサブレの個包装の袋は透明になっているのですが、これはぴよっちの可愛い目を見せておく、という目的のほかにも、割れが発生していないか、をこの後2回目の目視検査でチェックする際に見やすくする、という理由もあります。
この目視検査では、包装のチェック、破れ、熱圧着しているシールのズレもチェックされます。

金属探知機

金属探知機でチェック。
この金属探知は実はもう一度あり合計2回行われるのですが、1度目は個装の中に金属が入っていないかのチェックが目的です。

外包装(ラベルのロール)

外包装機に入っていきます。

包装

外包装をして、

検査機

再び金属探知機、重量検査の機械を通って、

箱詰め1 箱詰め2

やさしく箱詰め。
これで完成。

お届け 完成

みなさんのお口に入るというわけです。

お土産

最後にお土産をいただいて、東ハトのクッキー工場の見学は終了。

ぴよっちサブレ担当者

おいしく楽しくユニークな製品を生み出し続けている東ハトですが、その製品づくりの姿勢はとっても真面目で厳格。
クッキーの食感を出すための工夫、安全や衛生管理の仕組み、そして1枚のクッキーを割れずに丁寧に食べて欲しい、という現場のみなさんの思いが込められたクッキー、これからは心して、そしてたくさんいただきたいと思います。

工場見学をこころよく受け入れてくださった東ハトのみなさん、有難うございました!

【詳細情報】

日本生活協同組合連合会

生協の組合員さんと東ハトさんとの交流会の様子はこちら(コープ商品サイト)

株式会社 東ハト 関東工場

電話番号: 049-258-3471
住所:埼玉県入間郡三芳町上富1332
URL: http://tohato.jp/

(text:西村、photo:市岡)

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