2015年07月16日

じつは茶どころ、四万十茶。チャッ、チャッ♫

今日はお茶摘み体験！ここは四万十川沿いの十和（とおわ）地区です。

四万十川でお茶？
四万十川のお茶？あまりピンとこないかもしれません。実は僕もピンときませんでした、すいません。実は四万十川のお茶はこれまで「静岡茶」や「宇治茶」といった有名な産地へ原料と出荷されていて、いわばOEMとして供給されていたんですって。知らんかった。

四万十川周辺はお茶っ葉にとって育ちやすい環境
茶葉が育成するために必要な条件は気温差と霧です。山に囲まれたこの十和地区は、朝に霧が出やすく、朝夕の寒暖差の大きいエリア。さらに四万十川の清い水、古生代に形成された地層の「古生層」が、お茶っ葉たちにとってすくすくと育ちやすい恵みを与えています。

いざっ！お茶摘み体験スタート

用意されたカゴいっぱいを目指して

頑張るぞっ！

お茶の摘み方の基本「一芯三葉」
お茶摘みは葉っぱをガリガリ刈り取っていけば良いのではなく、先っぽのまだ開いていない芯芽の部分プラス三つの葉をセットにした部分を摘み取っていかなければなりません。これが「一芯三葉」と呼ばれるお茶摘みの基本。四万十では今もほとんどが手摘み。実は四万十のお茶畑は多くが狭い斜面に段々になっているので、機械が入ることができない場所だから。昔ながらの、一芯三葉を手摘みで、という方法が今もしっかりと守られています。

1時間2キロが目標！！
お茶の生産者の方だと1時間に2キロくらい摘むらしい。これを達成できないとプロとして認められません。「一芯三葉、どれかな〜ないなー？」と探しながらではとても間に合いません。お茶っ葉は、製茶工程で不要な部分を取り除かれたり乾燥したりで、当然軽くなるので、見た目のカサ高さで満足せずに、量が必要なのです。頑張ります！

無心に茶を摘みます。

上手になってきたゾ

目と手が連動した動きが求められます。慣れてきたので、両手で。

摘まれてしまっていたり、まだ芽が出ていないエリアはスルーして、上や奥に行きます。

ムシもお茶っ葉が大好き

あ〜時間忘れるわ〜

まだまだ！

お茶摘みの歌と教えてもらいました。
じつは〜四万十お茶どころ〜♫

しまんとチャッチャッチャ〜♫

しまんとチャッチャッチャ〜♫
振り付けはしゃかいか！オリジナルです。

ギロッ

みんな無心に茶摘みに没頭。

タイムアップ間近、ラストスパート！

そして終了〜

お茶っ葉が集まってきます。

お茶っ葉を持ってきました、こんにちは〜
そして摘んだお茶っ葉を持って農家さんへ。

お茶農家のご夫婦。今日はよろしくお願いします！

今日摘んだお茶っ葉は、釜で炒めて手揉みする「釜炒り茶」

釜もスタンバイOK！

お茶っ葉をドバーッと

しゃもじでまぜまぜしていきます

これがお茶の葉を炒るスタイル。片膝を立てて煙をものともぜず、抜群の安定感です。

しゃかいか！もやらせてもらいましたが、なかなか姿勢が安定せず、熱いのと煙いのとでナカナカ大変です。

プロでも煙いものは煙いんです

お茶の香ばしさに誘われて、かんたろう（大っきなミミズ）がニョロニョロ〜っと

デカッ！！
このミミズは日本最大サイズで別名シーボルトミミズとも言います。四国では「かんたろう」と呼ばれています。おしっこをかけると、目が見えなくなる、や男性の場合はあそこが腫れるなどの説があるので、そっとしておくことにします。

お茶が炒り上がるのを待つ間に、見学！

年季の入った昔ながらの道具がたくさん

高〜い庇（ひさし）
いぜんはこちらではお茶のほかにも養蚕もやっていました。蚕が繭を作る枠をつり上げるため庇が高くなっています

炒ったお茶の葉を

まだ出来たてアチチ！
エビラという道具の上で、揉んでいきます。

お茶っ葉を塊にして、前後させエビラになすりつけるのを繰り返します。

できた！揉み上がりのお茶の葉

5分くらい繰り返しますが、ナカナカ体力が必要

これを、天日干しします

本当は数日乾燥させて水分を飛ばしたものをお茶にするのですが、今回は手摘み＆手揉みの出来たてをお茶にしてもらいました。

手揉みしたばかりのお茶も飲んでみます。
ん〜、なかなかぅまい！

こちらが干したお茶っ葉

では、天日干し後の本来のものをいただきましょう

「ささっ、どうぞ」
「いただきます」

香ばしさとお茶感が増していて、おいしい

おいしいと目が閉じていきますよね

そしておじいちゃんから差し入れの自家製の桃のお酒も！

お茶を飲みながら、フワーッとした時間が過ぎていきます。

混ぜられるお茶から四万十のお茶へ
今回は手摘み、手揉みの体験でしたが、工場でも製茶されています。
四万十茶は30年前くらいまでは、県内でも一番の高値で取引されるほどのお茶で、売り上げが１億円以上もあったくらいの時期もあったのだそうです。しかしお茶需要の減少や安価な輸入のお茶の登場などで、売れ行きも変化。
そこで、お茶の生産者が集まり結成された広井茶生産組合は1989年（平成元年）に小袋のお茶を開発。