本気であずきLOVE! で候。 あずきミュージアム(御座候)

来ました!姫路。
姫路城の遠景

みなさん、ご存じの国宝姫路城です。
でも、今回の見学はお城ではなくてこちら!
御座候の看板
姫路にうまいもの 御座候
株式会社御座候(ござそうろう)は戦後まもない1950年創業の回転焼の老舗。さらに5年後、創業者の故郷である兵庫県姫路市に本拠を移しました。

回転焼イメージ
回転焼は関西での呼び方だそうで、東では今川焼き、お祭りの屋台だと大判焼きとも呼ばれますね。ちなみに僕の実家では「ござそうろう、買うてきてぇ〜」とそのまま言ってました。
「御座候(ござそうろう)」という社名は、”私が焼いた回転焼で御座います”という気構えと、”お買い上げ賜り、ありがたく御座候”という感謝の気持ちを込めた名前なのだそうです。

あずきミュージアム看板
工場のとなりにはアンの素材であるあずきの博物館、その名も「あずきミュージアム」があります。

あずきミュージアムの入り口
入り口はもちろんあずき!
このミュージアムの中には植物学的なものからあずきの歴史や文化的な内容まで、あずきのあらゆる情報が詰まっています。内容の濃さにびっくり。

あずきのイメージ
御座候で使っているあずきは、北海道十勝産の「エリモショウズ」という品種です。回転焼に使われるあずきは、大きさと色が大切。大きさは回転焼を食べた時のつぶの食感のため、さらにアンに加工する際に、豆の大きさによって煮る時間にムラがでないように粒の大きさを揃えたものを契約している農協や企業の工場で選別します。色は薄すぎず濃すぎずがべスト。色が薄いとアンコが見た目に水っぽく感じてしまい、濃すぎると綺麗な赤紫色のアンにならない。夏から秋にかけての温度が高いと色が濃く、涼しいと薄くなる傾向があるそうです。

あずきが日本で食べられているのは6000年前から
あずきが日本で食べられているのは6000年前から。
福井県の鳥浜遺跡に炭化したあずきが発見されたという報告があり、さらにこれより以前に食べられていた可能性があり、現在も調査されています。あずきが古くから親しまれている証です。
野生種から選別・交配を繰り返して、だんだんと収穫しやすく食べやすい大きさになり、また、赤い小豆への特化が進んでいったことが想像できます。

あずきを食用にしている世界の地域
あずきはカナダやアメリカ、オーストラリアなどでも栽培されていますが、それらは輸出用で、あずきを食用にしているのは、実は日本や中国、朝鮮半島やネパールなどアジアが中心。中でも日本人は世界で一番食べています。西洋には食べる習慣がなく、あずきを示す単語がないので「Azuki-bean(アズキビーン)」とも呼ばれているのだそうです。

あずきの花は黄色いんだよ!
あずきの花は黄色いんだよ
豆の色からして赤っぽいと思ってたけど、黄色いかわいい花です。花の命は1日だけ。

あずきのレプリカ。(10倍スケール)
あずきのレプリカ。(10倍スケール)

あずきの莢のレプリカ
あずきは下から順に開花し、その後に莢(さや)をつけ、緑から褐色に色が変わっていきます。見上げると下からあずきの莢ができていく過程がよくわかります。

あずきの赤は生命の色。
あずきの赤は生命の色。
古代の人々は太陽・火・血といった生命との密接な関係にある赤色に特別な思いを持っていました。あずきが人生の節目や年中行事に登場することが多いのは、その赤色を神聖なものとし、大切に扱ってきた古代の人々の思いを引き継いできたから。

ミャオ族
太陽と鳥の信仰。
お正月に食べるお餅や、味噌や納豆の発酵食品、お茶やこんにゃく、養蚕などは、日本を含む東アジアに広がる照葉樹林帯に共通する文化です。この照葉樹林文化の真の継承者といわれているのが中国西南部の山間地域に住むミャオ族であり、彼らの太陽と鳥を信仰する文化やイネの文化が、日本の縄文文化へも大きな影響を与えたされています。ミュージアムの中では、そのミャオ族にスポットを当てた展示もあります。

太陽と鳥の信仰
蘆笙柱
ミャオ族の太陽と鳥の信仰は「蘆笙柱(ろしょうばしら)」に表れています。柱の上の鳥が太陽を呼び、水牛と龍が雨をもたらすとされ、村の中心に立てられる重要なご神木です。

あずきミュージアムの展示。その1。
あずきミュージアムの展示。ことわざ。
他にもあずきに関する地名やことわざなど展示が盛りだくさん。

あずきミュージアムのミュージアムショップ
もちろん、ミュージアムショップもあります。

あずきのキャラクター「あずきさん」です。
あずきさんの正面写真
1月のはじめに行われた御座候の鏡開きにはキャラクターの「あずきさん」が登場!
(あずきさんは行事やイベントの時に出勤します、ミュージアムにはいない時もあるのでご注意ください)

あずきさんポーズ
ポーズもバッチリです。

あずきさん鏡開き
イベントを盛り上げるあずきさん。
お餅つきでも真剣です。

鏡開きのぜんざい
ついたお餅でおぜんざいが振舞われました。おいしそーっ!

あずきさん大人気
ちびっこ達にも大人気!なかなか帰らしてくれないね。

手作りあずきさん
こちらは、キャラクターのあずきさんをミュージアムの受付の方の友人が手作りしてくれた手作りのあずきさん(非売品)。みんなに愛されているなぁ〜。

案内して下さった担当の方によると、小学生からあずきを専攻する学生さんまで楽しんで学んでいただけるミュージアムとのこと。「じっくり見て回ると半日過ごせますよ!」だそうです。
植物学的なあずきから歴史や文化まで、こんなに掘り下げるミュージアム、恐るべし!
(本気出し過ぎやろ☆)

【詳細情報】

あずきミュージアム

開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:火曜日、年末年始・設備点検等の臨時休館
入館料:一般(高校生以上)1200円、小中学生 600円
年間パスポート:2500円
運営:株式会社 御座候(ござそうろう)
電話番号:079-282-2380
住所:兵庫県姫路市阿保甲611-1
URL: http://www.gozasoro.co.jp/

(text:西村 photo:西村)

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